漫画家の赤塚不二夫さんが、お亡くなりになった。手塚治虫さんがお亡くなりになった時と、同じぐらいショックだ。手塚さんとは作風こそ違えども、子供達に漫画の面白さを教えたと言う意味では、その功績は大きい。いや、赤塚さんには功績と言う言い方は似合わないな。「教えた」とか「見せた」とか、「自分と一緒に楽しませた」と言う感じの方が近いだろう。
「おそ松くん」「バカボン」「アッコちゃん」で有名だけど、個人的にはなんと言っても「モーレツあ太郎」だ。しかもその脇役が良かった。両親を亡くし、天涯孤独な少年・あ太郎を助ける“でこっぱち”や、ココロのボス、ケムンパス、べしと言った数々の名キャラクターの存在は、主人公のあ太郎を忘れさせてしまうぐらい魅力的で、よく真似して書いたものだ。しかもただのナンセンス漫画じゃなくて、泣かせるシーンが多かった事が印象深い。その泣きのシーンを笑いで吹き飛ばし、明日もガンバロー!と続けていく展開は、赤塚さんの人柄の成せる業だったのかもしれない。
また一つ、昭和が散って逝く事が残念です。