『エヴァ・ライカーの記憶』 読了-37

エヴァ・ライカーの記憶 (創元推理文庫 M ス 12-1)
エヴァ・ライカーの記憶 (創元推理文庫 M ス 12-1)
ドナルド A.スタンウッド
浮沈船と言われながらも、処女航海で氷山に激突して沈没した豪華客船タイタニック。その沈没から50年が経ったとき、米経済の黒幕的存在が遺留品捜索に乗り出す。そのタイアップ記事の執筆依頼が、売れっ子作家であるノーマン・ホールに舞い込んで来た。彼はホノルルで警官を務めていた若い頃に、タイタニックの生き残りと証する夫婦の、惨殺事件に遭遇した過去を持っていた。タイタニックの生き残りであるエヴァ・ライカーの消息を求める彼の周りに、きな臭い事件が続く。タイタニック沈没の影に隠された謎とは? エヴァ・ライカーの記憶とは?
読み終えたとき、思わず「ふぅ~」と、息を付く作品がある。作品の魅力に、息を止めて読んでいるからだ。この作品もそんな、息を止めて読んだ作品のひとつだった。まるで超大作の映画を見終えたみたいだ。たぶん「風と共に去りぬ」を劇場で観た時のような感覚に似ている。
・・・・・軽く腰が痛かったし(笑)←本は寝転んで読むタイプ
けっこうドタバタ劇的なところもあるのだが(良い意味で)、それはれで面白い。スリルあり、サスペンスあり、謎解きあり、ドタバタ有りって感じでね。でも、かなり上質な作品である事は間違いない。
秋の夜長に、お薦めの一冊です。