テレビが消えて

納戸に置きっぱなしだった、今は使われていない21インチのブラウン管テレビがあった。
いつか処分しようと思いながら、ズッとそのままにされているテレビ。無いと不便?なテレビだが、使わなくなったテレビほど邪魔な物はない。デカくて重くて、とにかく場所を取る。テーブル代わりに使うには、天板が狭くて、その上斜め。漬物石に使うには大き過ぎるし、その前に漬物を漬けてない。それをこの正月に、ようやく処分した。
年末の大掃除のときに、近所の家電屋さんに持ち込もうと考え、玄関まで運んだのだが、何やかやで年末には処分できなかった。そして玄関に、大きなテレビを鎮座させたままの年越し。
正月を向かえ、食べ過ぎたお餅の腹ごなしに、「さぁ、ボチボチテレビを運び出すか!」 と思ったまさにその時に、奴はやって来た。
「ご家庭でご不要になった自転車、パソコン、テレビ等がございましたら、回収させて頂きます」
うわー、タイミング良すぎ~。こんな絶好のタイミングでやって来た誘惑に抗える訳も無く、廃品回収屋さんを呼び止めた。幾らで引き取ってくれるかを聞いたら、リサイクル料が¥2835-。(これは何処でも共通だ) その他の処分費を込みで、¥5000-だと言う。ここでひとしきり悩んだのだが、結局引き取ってもらった。
こうして永年納戸の一角を陣取っていたテレビが無くなり、納戸も玄関もスッキリしたのだが、本当にこれで良かったのだろうかと、少しだけ悩んでいる。それは、家電リサイクル法って何?って事と、処分を廃品回収屋さんに任せて良かったのだろうかと言う二つのこと。勿論、家電リサイクル法の概略は知っているが、製造者だけでなく、使用者にもその負担を強いるって正しいのだろうか?その費用をケチる為に、不法投棄を助長しないだろうか? それから、廃品回収屋さんて、本当に正しい処分をしているのだろうか?例えば使える家電を、外国に売りつけたりはしていないだろうか? ひょっとしたらリサイクル料を払わずに、山に捨てたりしていないだろうか?ってね。
疑い出したらきりが無いけど、循環型社会を確立するって事は、最初から最後までがクリアになっているって事だと思う。それに一人一人が、そう言う視点を持つ事が大事なのかもしれない。なんて思った訳です、はい。