前夜

翌日に大事なイベントを控えた前の夜は、緊張のあまり眠れなかったりするものです。
例えば遠足の前の夜に熱を出してみたり、持って行く筈のお菓子を食べちゃったりしたこと無いですか?私は、何処か抜けている性格なので、そんな事はしょっちゅうでした。
なかでも酷かったのは、中学の修学旅行の直前の失敗談。修学旅行を数日後に控えたある日、一人で留守番して居る時に、縫い針を踏みつけた事がある。針の先半分が足の深くに刺さり、後ろの半分だけが折れて畳の上に落ちていた。帰って来た親に抱えられ病院に行き、レントゲンを撮ってもらうと、足の甲に届きそうな位置にハッキリと針の姿が(笑)
で、そのまま足の裏を開いて針を取り出す手術。病院の先生に抱えられ、オペ室とレントゲン室を行ったり来たりしながら針の位置を探り、ようやく針を取り出した時には、廊下が血だらけだった事を覚えています。勿論、修学旅行は行ってませんよ(笑)
まぁ、そんな失敗は特別ですが、イベントの前夜に何かしらの緊張感や、あるいは緊張感から来る失敗を体験した事がある人は多い筈です。前夜って不思議。昨夜と同じ今夜なのに、明日には無い期待と興奮と緊張が詰まっています。それは誰もが感じる感覚だけど、自分だけにしか分からないドキドキ感。人に落ち着けと言われるのも嫌だし、緊張するねと言われるのも、ちょっとイヤ。過ぎてしまえば思い出せなくなる感覚だけど、前夜の感覚を、何時までも覚えていたいとも思う。
前夜、その感覚感触・・・何もかも皆懐かしい (by沖田十三)