『まほろ駅前多田便利軒』 読了-12

まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)
まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)
東京郊外の「まほろ市」で、便利屋を営む多田啓介。そこに、ひょんなことから同級生の行天春彦が、居候として転がり込んだ。便利屋の元に舞い込む依頼は、旅行中の犬の世話から、納戸の整理や庭の片付け、塾に通う子供のお迎え。ところが両親を殺した娘の同級生を匿う依頼が舞い込んだり、ヤクザ絡みのトラブルと言った、きな臭い事に巻き込まれていく。第135回直木賞受賞作―
好きです、こう言うの。
まるで池袋の某トラブルシューターみたいですが、こっちの方が、ちょっとだけ大人の感じです。何で大人なのかと言えば、ちょっとだけ哀しいから。それに何かを背負っているから。多田も行天も離婚歴があり、そこに何かを背負っていて、あるいは責任を感じていて、そんな瞬間を飄々と、だけど必死に生きている。そんな感じが、柔らかく伝わってくるところが良いですね。
続編も有るそうなので、これは是非読みたいと思います。