『ミステリアス学園』 読了-14

ミステリアス学園 (光文社文庫)
ミステリアス学園 (光文社文庫)
ミステリアス学園のミステリー研究会、略して「ミスミス研」に、新入生が入って来た。
一人は本格ミステリーを愛し、造詣にも深い薔薇小路亜矢花。そしてもう一人が主人公となる、湾田乱人。彼はミステリーには疎く、唯一読んだ事があるのが松本清張の『砂の器』だけ。部内では
<本格> と言うジャンルを、部から廃絶しようとしている最中だった為に、この二人の嗜好が事件の引き金となり、次々と部員が死んでいくのだった―
事件は全7話から構成されており、それぞれに「本格ミステリの定義」「トリック」「嵐の山荘」「密室講義」「アリバイ講義」「ダイイング・メッセージ講義」「意外な犯人」と題されている。その見出しからも分かるように、ミステリーを知らない湾田に、それぞれの章で講義するような内容になっており、それと並行するように事件が起きていく。だからミステリーに詳しくない方でも、この本一冊読むだけで、けっこう知識を得られると思う。いや、ひょっとするとコアなマニアの方が、笑えるシーンは多いかもしれない。
巻末には「ミステリー作家実質デビュー区分表」とか「本格ミステリー度MAP」と題された分類表もあり、お気に入りの作家さんが、どの位の立ち位置に居るのかが、一目で分かるのが面白い。横軸に論理度(論理の緻密性)、縦軸にミステリー度(作品中、ミステリ部分の占める度合い)で構成された表の、一番右上の角に居るのは法月綸太郎さんで、直ぐその下には有栖川有栖さんのお名前が書かれている。反対に一番左下の角には・・・・、ここは書かずにおきましょう。どうぞご本をお買い求めになって御確認あれ。
ちなみに、オチはスッキリ飲み込めていませんが、落したい方向と、その努力は理解できました。そして全体的には、楽しめた一冊です。(乾さんの、あとがきも含めて)

コメント

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