『ゴールド・フィッシュ』 読了-35

ロック歌手を目指して上京した真ちゃんが、新宿に引っ越してから2年。さゆきも中学三年になり、そろそろ進路を決める時期を迎えていた。そんなある日、仲良しの用務員のおじさんから、真ちゃんが尋ねて来たことを聞き、なぜ自分に連絡が無かったのかを不審に思う。そして幼なじみのテツから、真ちゃんのバンドが解散したことを聞かされ、会いに行くことを決心する。
デビュー作『リズム』の続編。
「ゴールド・フィッシュ」とは、その名の通り「金魚」の意味。
金魚と言うアイテムを通して、テツとさゆきの心の成長が軽やかに描かれている。金魚鉢の透明感と、金魚のはかなくも強い生命力が、さゆきと言う少女のたおやかさを感じさせる。
夏休みの読書感想文に、本書と『リズム』の二冊は、お薦めの良書だと思います。