シンボル・ツリーの薦め
玄関前のソヨゴに、赤い実がついている。
葉は少し元気が無いように見えるが、 こうして実が生っているのを見ると、やはり安心する。
ところどころに新芽も見えるし、きっと大丈夫なのだろう。
こうした玄関前に植える木の事を、「シンボル・ツリー」と呼ぶ事があるが、あれは一体何時から、そんな名で呼ばれるようになったのだろう?もともと日本の家には玄関の手前に門があり、その門に被さるように松の枝等を剪定した木を植え、それを「門被り」と呼んで手入れをしていた。その門かぶりが大きく立派なほど、家も立派に見え、何かその家の象徴的なものだった。
たぶん「シンボル・ツリー」と言うのも、その流れを汲んでいるものだと思うが、呼び名が「門被り」から「シンボル・ツリー」と洋風に変るだけで、何か別の物のように聞こえるから不思議だ。もっとも昨今の家には門が無いので、被さりたくても被されないから、けして「門被り」にはならないのだが・・・。
都会では土地が狭く、広い庭を確保したりする事はなかなか難しいが、玄関前に小さな木を一本植えるだけで、なんとなくホッとするのは確かです。その家の個性が見えるような、「我が家の一本」を選んで、植えてみてはどうだろうか。
ちなみに写真の実を突付きに、朝早くから鳥が飛んでくる。
その鳥の鳴き声に反応し、セキセイインコの蒼が早くから鳴き始める。
ソヨゴの実を挟んで、野生の鳥とセキセイインコが会話する。
そんな楽しみもあるのです。