ミステリより毒気が強い


建築雑誌に、原稿の執筆依頼をいただいている。
その資料にしようと、普段なら読まない「HOW TO物」の建築本を買ってみた。
・・・・・・・・・・・ハズレだった(×)
「○○工法じゃなきゃダメ!それ以外はカス!」
「断熱材は□□がサイコー!」
「こんな間取りは最悪だ!」
と言ったテーマが、延々と続いている。
寝る前に読むには、あまりにも毒気が強かった。
確かに「HOW TO本」とは、主観的意見が全てであり、たまたまそれに共感できる人がシンパとなるのは分かるが、それに共感できない人が読むと、かくも辛いものか。いやそれを言う前に、この本を選んだ自分を責めるべきなのだが・・・。
家を建てるときに、建築本を読んで勉強される方は、いがいと多いと聞く。
その時に「○○工法サイコー!」の本を読んで、それに感化されるのは仕方ないが、その対極にある本も読んでみてはどうだろうか?その両者を読んだ上で、「やっぱりコッチが好き」となるならば良いが、取り合えず最初に読んだものが最高だと信じてしまうと、後から後悔したりしないだろうか?と、心配になってしまう。
必ず物には表と裏がある。分かりやすく言えば、長所と短所がある。
それを知った上で、「それじゃあ自分には、どれが合っているのか?」を探るべきではないだろうか。
甘い物が大好きな方が、どんなに流行っているからと言って、激辛スイーツを薦められても、それを美味しいとは感じないときもあるしね。もっとも私の場合、甘いカクテルでも辛いウォッカでも大丈夫なのだが、それとこれとは違うか?(笑)