休日を返上して書いていた図面が、なんとか終わった。
照明計画だけが未完だが、それは金額だけ抑えて、器具のチョイスを修正しながらまとめましょう。
明日には図面をお渡しして、見積りとその後の金額調整へ。
同時に計画の中で感じた点の微調整や、ファサードのイメージ再確認、内外のカラースキム(色彩計画)やイメージの最終摺り合わせをしていきたい。
改修工事というのは、いきなり始まり、短期間で計画をまとめ、最少図面だけを作図し、それらを短期間で見積る。その上で金額の摺り合わせをして、直ぐに使われる資材の手配と職人さんの手配。
工事は間を空けることなく始められ、あれよあれよと言う間に進められる。
作業の途中で、「これどうするの?」とか「あの材料がまだ届いてないよ」なんてことは許されない。
新築工事よりも改修工事の方が、現場は現場の空気はピリピリしている。
納まらない所や、判断できない箇所があると、悲鳴にも似た怒声が響く。
そう言う雰囲気は嫌いじゃない。
既存の自動車パーツショップの転居は、今月末の予定だ。つまり今もまだ、ここで仕事をしている。
壁にはアルファの旗が掲げられている。
アルファのエンブレムに描かれているヴィスコンティ家の紋章は、竜に飲み込まれる人を描いたものにも見える。そのせいか、「ヴィスコンティ家の呪い話」などもあるが、竜では無く蛇を描いたという説もある。脱皮する蛇を描くことによって、再生することをイメージしているのだと言う。
この辺りの真偽は私には分からないが、車をドレスアップするパーツショップだった建物が、女性をきれいにする美容室に生まれ変わろうとしていることは確かだ。その意味で言えば、ヴィスコンティ家の紋章は、なんだか象徴的にも見えるような気がする。・・・・・という勝手な解釈なのだが。