ロット番号のある流し台


少し前に、「ロット番号のある日本酒」という話を書いたので、続けて書こうと思っていたのだが、バタバタしていて書けなかった、ロット番号ネタの続き。というか、こちらが本命。
以前、作って貰ったオールステンの流し台にも、ロット番号が有った物がありました。
オールステンキッチン.4
オールステンの流し台は、たくさん作られていますが、その全ての部材をステンレスで作っているといる流し台は、ほとんど無い。極端なことを言えば、機械でクシャクシャッっと握りつぶした時に、ステンレスの塊になる流し台は少ないということ。
なぜか? 理由は簡単、天板の裏をコンパネのような木材で、裏打ちしてあるからです。


天板のステンレスの厚みは数ミリしかありません。だからたいていの流し台の天板は、反ったり凹んだりしないように、裏側に下地となるコンパネが貼ってあります。でもこの流し台には、それが無い。天板のステンレス自体に厚みがあり、同時に反ったり凹んだりしないように、裏側にステンレスの角材が骨組みとして入っているから。
オールステンキッチン.2
職人さんが一枚のステンレス板を叩いて曲げて、流し台の形にしていきます。
たがら流し台の足も、高さを調整するためのアジャスターも全てステンレス。
人の体や環境のことを考えて、有害な接着剤なども一切使用しないノンボンドな流し台。
オールステンキッチン.1
化学物質過敏症の方の家に作って貰った流し台ですが、そのこだわりと品質に自信があることと、万一何かの理由で使わなくなった際には、流し台を引き取ってくれると言う再利用のシステムまで出来ている流し台です。そのため、流し台一つ一つにロット番号が振られているのです。
オールステンキッチン.3
組み立ても、自分たちの手で行なうというこだわりよう。
メーカーは大阪にある会社だったのに、小田原まで搬入と組み立てに来ていただきました。
効率一辺倒で物を見れば、けして効率的な仕事ではないかもしれませんが、品質の確保と言う意味においては、最後の最後まで自分たちの手で仕上げていくことが、何よりも大切なことなのかもしれません。ちなみに私が一番、好きなのはここ。
オールステンキッチン.5
配水管と床との取り合い部。
蛇腹の排水パイプも、勿論ステンレス。床との取り合い部も凸凹しておらずスッキリ!
このフラットなカバープレートを見たのは、後にも先にも、これ一つです。
暫くお願いしていないけど、また使ってみたい流し台です。
オーダーキッチン【3Low CONCEPT KITCHEN】 Le pur (ルプ)

天工舎一級建築事務所
E-mail toshio0223@k-tantei.com 
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