南足柄の家は、“あらし”の最中――と書くと、一般の人はどんな想像をするのだろう?
ネットの世界で「荒らし」と聞けば、掲示板やブログに悪意を持ったコメントが続けざまに投稿されるような状態を指すが、建築現場で言う「あらし」は、勿論それとは違う。当然ながら、5人組が歌うわけでもない。建築現場で言う「あらし」とは、こんな物のことを言うのです。
すのこを横から見たようにも見えますが、位置や向きはこれであってます。
これはモルタルを塗る前の外壁の下地の様子で、下から見上げているところです。小幅の杉板を貼り、その上に防水紙やラスを貼り、そしてモルタルの下塗り、中塗り、仕上げ塗りと塗っていく。
この下地のことを「木摺(きずり)」と呼び、別名として「あらし」と呼ぶのです。
ですから何処かの工事現場で職人さんが、「明日から、あらしの作業に入る」なんて話を小耳に挟んだら、すかさず「外壁は左官仕上げなんですね」なんて言うと、「おっ!こいつはただもんじゃねぇ」なんてことになります。更に言うと、その時に「さかんしあげ」と言わずに「しゃかんしあげ」と発音したら、一目置かれること間違いなし!(嘘です)
年内に下塗りまで行けることを目標に、大工さんはひたすら「あらし」の真っ最中。
だからそんな大工さんを応援するように歌ってあげます。「あらし♪ あらし♪ OH YEAH! ♪」とね。
中庭側は、まだ「あらし」前です。
でもルーフバルコニーに、スチール製の手摺は取り付けられていました。
足場と混ざって、どれが手摺か分かりにくいですが(笑)
中庭から見上げると、空は青く高い。
なんか、このアングル好きだー。
関係ないけど、現場に行く途中で観た、小学校の校庭の紅葉。
撮影した角度が悪かったけど、真ん丸の形で紅葉しているのが綺麗でした。
12月ですが、まだまだいろいろなことが慌しく動きます。
天工舎一級建築事務所
神奈川県小田原市荻窪314正和ビルみなみ302
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コメント
おっと、5人組が歌うなら南足柄までふっ飛んで行くところでした。
そういう「あらし」があるんですね。
ここで質問です!
左官仕上げの外壁というのはメンテナンスは必要なのでしょうか。
サイディングだと10年ピッチくらいで塗り直しがあるので…最初が高くても左官仕上げのほうがお徳だったりしますか?
まきまきさん、こんにちは。
左官仕上げでも、いちおう築10年を目処に、ひび割れや窓廻りのコーキングの劣化などを、点検する事が良いと言われています。
左官や仕上げに施した塗装の種類にも拠りますが、状態が悪くなければ、築15年から20年を目処に補修し、塗り替えするのが望ましい――と、言われています。
ですが築20年で初めての補修では、少し遅いような気もしますね。
また大きな地震の有無などに拠っても、点検や補修の時期は変わってくると思います。
サイディングと比べて、お徳か否かと聞かれれば……、どうでしょう?(笑)
メンテナンスの時期とすれば、いずれも同じ頃だと思います。あとは費用の問題でしょうかね。