『セクシィ仏教』 愛川純子+田中圭一 著/読了
MF新書の「セクシィ・シリーズ」最新刊。(そんなシリーズが、あるかどうかは分かりませんが)
日本に仏教が伝わった六世紀の古から、戒めとされてきた物の一つに肉欲がある。だが僧も尼も所詮は人の子。煩悩を振り払い、ひたすら精進に勤めることは、並大抵のことではない。だから、ちょっとだけ欲が頭をもたげてしまう。人とはなんと愚かで、罪深く、そして可愛い生き物よ――。
などとエラソーに書くと叱られてしまいそうだが、本書を読むと、「己の煩悩も仕方が無いな」と、楽にさせてくれます(笑) お釈迦様の教えから学ぶと聞くと敷居が高いですが、エロス満載の仏教説話は、とても理解しやすく楽しめます。読み物としても完成度の高い一冊で、正直、予想をはるかに超える面白さでした。お薦めです。
天工舎一級建築事務所