先週土曜日、用事で朝から池袋へ出掛けた。
用事を早々に終え、その足で立教大学のキャンパス内にある「幻影城」へと向かう。
いわずと知れた、江戸川乱歩の蔵書庫と自邸だ。
ふだんこの建物は一般開放されていない。年に数度、特別なときだけ公開される。
そして土曜が、その特別な公開日だったのです。
「平井太郎」さんが乱歩の本名で、「隆太郎」さんと言うのは、乱歩のご長男のお名前です。
今は立教大学が、この建物を管理・保存しています。
幻影城と呼ばれる、土蔵を改造した書庫がこれ。
土蔵と聞くと、農機具などを収納する建物をイメージしますが、この建物の場合、立派というか厳つい感じがします。なぜでしょう?
この土蔵を含めた住居は、もともと建っていたものを、乱歩が昭和9年に借り受けて住み始めます。
その当時の写真が、これ。
土蔵のデザインや装飾などが、この当時から施されていたものだということが分かります。
土蔵を改造した書庫の中には、乱歩の原稿をはじめ、蔵書が約20000冊ほど収容されています。
ガラス越しに覗くと、世界のミステリがたくさんあることが分かります。
反対の棚には、谷崎潤一郎の全集なども見られます。
愛読書の幅の広さを見ているだけでも、時の経つのを忘れます。
蔵書に関しては、私が触れなくても良いので、ここではスルーしましょう。
建築的に気になったのは、土蔵の外壁に施された水平を印象付けるラインと鋲の様な飾り。
そして銅版で作られた樋です。
樋と地面の接するところを横方向に穴を開け、那智石を敷き詰めた場所に、自然浸透させるように配慮されています。さりげないお洒落です。
蔵の外壁と言えば、「なまこ壁」を思い出すのですが、幻影城はちと違う。そこで「蔵」のデザインというか特徴が、地域や時代によって違いがあるのかを調べてみました。すると驚いたことに、そっくりの蔵を見つけました。場所は信州です。
ふれあい館しらふじ
似てますよね。
これ何か繋がりがあるのでしょうか?
と言うか、こんなことは有名な話で、私が知らないだけなのでしょうか?
あー、なんか凄い気になる。
今度、ゆっくり調べてみましょう。
えっと、もっともっと建築的にも気になる話はあるのですが、長くなるのでこの辺で一度終わりましょう。続きはまた今度。
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