Essay 93 崩壊する信頼

毎日、何気なく運転している車ですが、これは回りの車も自分と同じように交通法規を守ってくれると言う絶対の信頼の上に成り立っている物ですよね?例えば、対向車は絶対に対向車線を走り、こちらの車線に、はみ出してこないと言う信頼があるから走れるんだと思います。じゃ無かったら怖くて乗れませんよね~車なんて。


ところが、笑えない事件が起こりました。それは病院の準看護士が点滴の中に筋弛緩剤を混ぜ、殺す目的で患者に投与すると言う前代未聞の事件です。


勿論、今までに医師や看護婦が事件を起こすと言うことは有りましたが、それはあくまでも個人的な理由からの犯罪で、今回のように白衣を着たまま、助けを求める患者を殺すと言うような例を聞いたことが有りません。強いて言えば、HIVウィルスに感染する可能性を秘めた「非加熱製剤」を投与すると言う事件もありましたが、今回の事件はチョット異質のような気がします。


これが悪しき前例になるのならば、これから怖くて病院行けないですよ~?だって病院に行くたびに、「この看護婦さんの注射大丈夫かなぁ?」とか「この薬剤士さんの処方する薬は飲んでも平気かなぁ?」と疑い出したらキリが無いですからね。


つまり「助けて欲しい」と望む患者を、何の理由も成しに死に至らしめるんですよ。どうやって対応したら良いんですか?私には理解不能です。心の中の邪悪な部分を悪魔族が、引き出しているとしか思えないです。(これ冗談抜きで・・・)


人がプロと呼ばれる専門者に仕事を頼む。それをあっさりと裏切るどころか死に至らしめる。この構図、どこかで聞いたことがあるような・・・あっ!そうか・・・悪質な欠陥住宅の構図に似ているんだ。


欠陥住宅の問題を抱え、困っている方だって工事を発注する際に「欠陥になるかなぁ~?」なんて不安を抱きながら依頼する方はいない筈です。全員が夢や希望を抱きながら、完成する住宅を夢見ている筈です。


でも、その期待をあっさりと裏切る。中には故意に裏切り、命とまでとは言わなくても、体調や精神に偏重を来たすほどのストレスを与える住宅を建てる。少しだけ似てませんか?


プロという名のもとに「信頼」を築き上げるのは大変な時間が掛かります。だけど、その信頼を無くすのは、ほんの一瞬です。今回の準看護士のような人が、医療業界に、もう存在しないことを祈りたいです・・・・・。そして、故意に作り上げる欠陥住宅も、もう止めようよ~いい加減に。。。


年明け早々、こんな話題でごめんなさい。