疲れた足を引きずりるように階段を上がった。だけど俺は、どんな時でも足音を立てずに歩くようにしている。それが長生きするコツだと言う事を知っているからさ。フッ(←なに笑ってんだ?)
静かに鍵穴に鍵を差込み、ゆっくりと回す。『んっ!開いている・・・奴等か?奴らが忍び込んだのか?』俺はホルスターから相棒を取り出した。
ゆっくりと扉を開き、壁を背にして下げたままの左手で灯りを点けた。一瞬!見慣れた部屋が血生臭い死刑場に見える。俺は細心の注意を払い、部屋中を調べたが誰も居なかった。フッ、恐れをなして逃げたのか。
俺は冷蔵庫から缶ビールを取り出し、渇いた喉を潤した。『ん!何かが足りない!さっきまで有った何かが無くなっている事に気がついた!』なんだ?何が無くなっているんだ?俺は全神経を集中し記憶の糸を手繰った。
あっ!さっきまでここに有ったゴミが無くなっている!
そっか!俺がゴミ出しに行ってきたんだ。フッ、また命拾いしたぜ。
と言うような映画のシーンを観たことが有りませんか?(ギャグ抜きで)
外国の映画を、よ~く観ていると、時々『ん?』と言うようなシーンを見かける事が有ります。それは室内の灯りを点ける、スイッチの位置のことなんです。
日本でも室内の照明を点す為のスイッチは、大抵出入り口扉脇の壁に設けられています。その高さは床から1m10cm~20cm程度の高さに設置されている事が多いと思います。この場合、スイッチに触れるにはスイッチの方を向き、利き手でスイッチを入れることになりますよね?
ところが外国の場合、腕をダラリと下げた時に、指先にスイッチが触れる高さに設けられていることが有るのです。見たこと無いですか?
この位置にスイッチが有ると、壁の方を一々見なくても、手探りで灯りを点すことが可能です。大体、床から6~70cm位の高さだと思います。この高さだと子供でもスイッチに触れる事が可能です。意外と便利だったりするんですよね~。もっとも慣れないと、スイッチの無い所を一生懸命手探りしちゃうかもしれませんがね。
スイッチだけでなくコンセントの位置・高さだって、チョッと工夫するだけで随分と使いやすくなったりします。今でこそ冷蔵庫用のコンセントは、床に近い場所ではなく冷蔵庫の上の位置に設置されるようになりましたが、昔は随分と使い難かった筈です。
部屋の中に設けられるコンセントも、その使い道を良く考えるだけで、自ずと使いやすい高さが見えて来ます。例えば何も希望出さずに黙っていれば、普通のコンセントは床面から25cm程の高さに設けられている筈です。この位置だと掃除機を利用する際には、とっても使い難い位置なんです。一々腰を屈めなければいけませんからね。
チョッと気が利いた設計者やメーカー住宅の場合、少し高めの35~40cm程度の位置に付けてくれる場合も有りますが、これでも腰を屈めることに変わりありません。まるっきり屈む事を避けたい場合は思い切って一部屋に一箇所ぐらい、掃除機専用の高い位置のコンセントを設ける事も、家事を楽にする為に一つの方法かもしれませんね。
序なのでチョッと電気の豆知識を一つ。40歳を越える頃になると20代の2倍の明るさが必要になると言われています。その目安を簡単表にしてみましょう。
年代と必要照度の目安 | |||||
年代 | 必要な明るさ | ||||
20歳 | 1.0倍 | ||||
30歳 | 1.4倍 | ||||
40歳 | 1.8倍 | ||||
50歳 | 2.4倍 | ||||
60歳 | 3.2倍 | ||||
※上記は新聞の活字程度を見た場合です |
高齢化が予想される これからの家って、こんな所にこそ気を配りたいもんですよね。ではまた!