『非正規レジスタンス 池袋ウェストゲートパークⅧ』 読了-26


池袋のトラブルシューター・真島誠のシリーズ、第八作目。
今回は、次の四作が収録されている。
「千川フォールアウト・マザー」
「池袋クリンナップス」
「定年ブルドッグ」
「非正規レジスタンス」


四作に共通して感じるのは「格差」と、それに抑圧されている弱者の抵抗の様。
弱者が悪いわけではなく、強者と弱者の構図を生み出す何かが悪いと感じさせる。
搾取する側とされる側。組織に属する者が常に勝ちで、属さない者が常に負け。
金を持っている奴が強で、持っていない奴が弱。
そんな構図が出来上がってしまった世の中でも、何かを守るために必死に生きる人がいる。
そしてその必死に生きる人から、搾取することで高笑いする奴もいる。
池袋の王タカシがクールだとマコトは言うが、マコトの方がよっぽどクールにトラブルを解決する。
少し重めのテーマだが、ホットでクールなマコトに救われる作品。