いのちとり

ほんの三週間前に飼い始めたばかりのインコを、逃がしてしまった。かごの掃除をしようと、二羽のインコが入ったままの状態で、玄関先に出て掃除を始めていた時のことだった。逃げたインコは真っ白な体をしたアルビノ種。四方を探したが、見つけることは出来なかった。

まだまだ成鳥とは呼べない幼さで、人に懐いてもおらず、自分で餌を取ることもできない。インコは寒さに弱いので、この時期の夜を屋外で凌ぐことは難しいだろう。せめて何処かの人にでも拾われていれば良いが、人に懐いていないので、それも期待できない。

可哀想なことをした。私がもっと注意を払っていれば、アルビノはかごから逃げ出すこともなかったはず。残されたルチノーも、さっきまでは喧しいほどに鳴いていたのに、今は嘘のようにおとなしい。自分の小さな油断が、ペットの命に影響するミスに繋がったことは、悔やんでも悔やみきれない。可哀想なことをした。

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