Diary 2004年12月12日

あなたのマンションが廃墟になる日を読了。
この本、ありがちな「How to」物と違い、マンションと言うコンクリートの塊に、他人と共に住むと言うことから生じる様々な問題点を分かりやすく、そしてその解決策への道標を示すように書かれていた。

容積率緩和と言う法改正の裏にある意図や、老朽化マンションの建て替えに対する問題、あるいは震災による復興計画の間違った国策や、その影で泣く人々の姿。

30年で壊さなければ成らない日本のマンションと、長く住み続ける努力をする外国との違いや、その見習うべき点など等。

マンション購入を計画する人や、今マンションに住んでいる人は、何処かの機会で一度読まれてみるのも良いかも知れない。だって他人事じゃないことですからね。

なんて事を考えていたら、TVニュースで「中越地震」の仮設住宅に人が入らないと言う報道をしていた。
理由は、仮設に入居してしまうと、住宅の改修補助金が貰えなくなるために、いつ崩れるか分からないような状態の家に住み続けているからだと言う。ふっ、その話、今この本でも読んだばかりだぜ!・・・・・みたいな~・・・・・・

だいたい補助金が出るのは建物が「半壊以上」が前提だけど、半壊してたら住めないでしょうー!普通!
ましてこれから雪が降る地域で、「半壊以上壊れている家で、尚且つ仮設住宅に入居しない人だけに補助金を出す」って
意味が分からない。

行政にも、いろいろとお考えはあると思いますが、なんだかこの国の行政には人に対する優しさや、建築に対する文化の意識が低いのかもしれないな~と思わされる。

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