Diary 2005年3月5日

石田衣良氏の「LAST」読了。
怖かった~、いろんなラストシーンが描かれている短編集なんだけど、作品それぞれの切り口が怖くて、心臓がキュンとするシーンが沢山有った。
また、この作品を書いてしまう石田氏の、「普段と違う一面」も怖かった。

もっとも、普段見ている人が、本当のその人かどうかなんて誰にも分からないし、自分の事だって分からない訳だから、そんな感じ方自体も意味が無いと言えば、それまでなのだが。

多額の借金を抱え、自分が死ぬか女房、娘を売り飛ばすかの選択に迫られる男。
異常な性癖を持つ男の性行為を、金の為に撮影し続けるカメラマンが最後に写したシーンとは。
人生を捨てホームレスになったとしても、生きていく為には過酷な現実が付きまとう。

なんて話の数々。
心臓がキュンとなりたい方にはお勧め。
個人的には石田氏好きなので◎

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