SFの名作『星を継ぐもの』の続編。ウルトラ面白い前作を超える面白さだけど、前作は謎解きの面白さで、本作は理詰めの面白さかな。まぁ名作中の名作なので、今さら私が彼是言うことは何もない。
木製の衛星ガニメデで発見された巨大な宇宙船は、今から二千五百万年前の物と推定された。それほどの昔に、現在の地球人をはるかに凌ぐ科学力を搭載した宇宙船に驚き、調査を進めていたその時、ガニメデを目指して飛来する謎の宇宙船があった。はるか昔、故郷ガニメデを出発したガニメアンが、ふるさとガニメデを目指して帰って来たのだった。
理詰めの面白さと書いたが、最後のハントとダンチェッカーの話は、読んでいてゾクゾクした。それはミステリの謎解きと似ていて、その論理的帰結が理詰めで面白いと感じたから。この続編には『巨人たちの星』があり、シリーズ三部作と言われていたが、今では『内なる宇宙』の上下巻を入れた、シリーズ四部作が正しいと言われている。どちらも読まなければ!