2階の音を安価に軽減する方法

木造住宅の場合、2階の足音が下の階に響いてしまことがある。今は床材にフローリングを使う家が増えているので、ドスンドスンと歩く振動や、硬い物を落とした際のコンという音。あるいは椅子のキャスターが、ガラガラと転がる音と言った具合に、一度気になりはじめると様々な音が気になるもの。

だからプランニングをする際にも、1階のおじいちゃの部屋の上に、小学生の子供の部屋を配置しないようには心掛けているのだが、それも100%確実に対応できるわけでもない。プラン上、仕方なく上下階に生活リズムの違う世代の部屋が、重なってしまうことだってある。家族なので、お互いに少しずつ譲り合う事で、大抵の場合は納まるのだが、それだけでは済まない場合もある。例えば下の階に病気の家族が寝ている場合や、仕事の都合で昼間に寝る必要がある場合などがそれだ。

そんな時に出来るだけ費用を抑え、上階の音を抑える方法がある。それは床材の下に、石膏ボードを敷くこと。石膏ボードは壁や天井の下地材として使われているので、大抵の家には用いられている。それを床材の下に敷き詰めることで、格段に上階の音が気にならなくなる。費用は新築の場合ならば、数万円程度で済むはず。もっとも2階全体に敷くのか、その部屋だけなのかによっても違うし、2階の一部だけに敷こうと考えた場合、他の部屋と段差が生じてしまうので、それをどう解消するのか? なんて問題が生じてしまうので、そこは要相談だが。

HMさんの家の場合には、1階の天井を吊る吊り木に防振材を使用したり、天井内に吸音材を設置する方法が提案されると聞くが、その前に床面に石膏ボードを敷くことの方が効果があるような気がする。それに安いし。天井内への防音材の設置は、家が完成した後でも出来るので、順番を考えての対応を取ることが大切。勿論、床材を変更すると言った、そもそもの話しもあるけどね。