鈴鹿は負けたが世界を獲った!

昨日の鈴鹿八耐はBSで観ていた。朝の11時から夜の8時過ぎまで、ずっとTVの前に座り、叫びながらビールを飲み続けていた。とにかくスタート前から、嫌な予感しかしなかった。雨も上がり、コースはドライ状態だったのに、スタート直前の豪雨。タイヤはドライかウェットか? 各チームがそれぞれの判断で、違うタイヤを履いてのスタート。これで荒れない筈が無かった。

結果は昨年に続き、ヤマハの優勝。ヤマハはこれで四連覇。ホンダは昨年同様2位でフィニッシュ! しかし凄いレースだった。正直言えば、ホンダはワークス参戦だったので、今年は本当に期待していたのよ。でも荒れ過ぎたね。レース開始から4時間半が過ぎた頃にセーフティーカーの導入。そしてようやく解除された瞬間に、メインストリート正面で前のバイクに追突する事故が起き、そのままセーフティーが続行になる事態に。長いセーフティカーが解除されるとまたもや直後に、今度はコース上にオイルがこぼれるトラブルで再びのセーフティカー。結果的に、合計で1時間ぐらいはセーフティカーが出ていたと思う。これでレースの状況が一変した。

なんせヤマハとカワサキは、桁違いに速かったから、正直この2台のチームには勝てる気がしなかった。開始から1時間を過ぎた頃の首位争いをするカワサキのレオン・ハスラムとヤマハのアレックス・ローズのバトルは、桁違いだったから。二人とも完全にゾーンに入った感じで、観ているこっちが息苦しくなるほど速かった。そして意地と意地がぶつかり合っていた。速さは神掛かっていて、3位を走るホンダのマシンは、ドンドンと引き離されていった。そんな絶望的な状況の中、事故発生でセーフティカーの導入。ホンダは九死に一生を得るのだが、この辺りで、なんとなく「今年もダメか」という気持ちが過ったのは嘘じゃない。

その後も紆余曲折があり、2位を走っていたカワサキが転倒し、ホンダが2位へ浮上。最後の最後まで天候も含めて荒れたけど、ホンダはなんとか2位を死守してのフィニッシュ。正直言うと、「ホンダのドライバが雨の夜を初めて走るパトリック・ジャコヴセンじゃなかったら」あるいは「前を走るヤマハのドライバが雨の多いイギリス出身のアレックス・ローズじゃなかったら」と、一瞬思ってしまったが、その直後に物凄く反省した。こんな悪いコンディションの中を走り続けるドライバに対して、なんと不謹慎な事を考えるのかと。結果的に鈴鹿8耐レースの優勝はカワサキのチームグリーン。2位がレッドブル・ホンダ・with 日本郵便。3位がヤマハファクトリーとなった。

長く暑い、楽しい1日だった。ちなみに8耐では負けたが、それほど凹んでいな理由は、F.C.C.TSR ホンダフランスチームが5位に入賞し、その結果、世界耐久選手権での総合優勝を決めたから。来年もまた楽しい1日を期待している。今夜あたり、漫画『D-LIVE』の斑鳩悟でも読むとしよう。TV観戦ではあったけど、最高に楽しい1日でした。