暴力を恐れず、警察の上層部だろうが構わずに脅し、裏社会とも協力することを厭わず、己の信じた正義だけを貫く警視庁上野署組対課の八神瑛子警部補。そんな八神の基に、関東を牛耳る広域指定暴力団の組長から、中米の麻薬組織から追われる男を守ってやって欲しいとの依頼が入った。八神は、ある交換条件と引き換えにその依頼を引き受けるのだが、男を追うのは残虐な方法で世界中の要人や警官を殺す暗殺者の「雹 ひょう」と呼ばれる男だった。顔も年齢も分からない<雹>との戦いは、八神が今までに経験したことの無い圧倒的不利な状況で始まった。八神瑛子シリーズの第二段。
前作で娘を殺された広域暴力団組長との極秘会談から始まりますが、この話の部分だけで、これから起こる物語のおおよその展開を想像することが可能です。ただし「起承転」までは想像が付きますが「結」の部分に関しては、ハラハラしながら読むことが出来るので、そこはご安心を。そしてこの作品は三部作となっており、その三部作に続く結びが用意されています。と言うことで、このシリーズは三作まとめて読むことをお薦めします。私も既に三作目を読んでいます。