壁の中から廃材が! 新しい断熱材かな?

準大手ゼネコンの前田建設が施工した学校校舎と学生寮の壁の中に、本来なら廃棄しなければならない石膏ボードなどのゴミが、詰め込まれていたことが発覚した。

前田建設、学校の壁内に廃材不法投棄か 石膏板…有毒ガスの可能性

いや~、新しい断熱材のつもりだったのでしょうか? 壁の石膏ボードを張るのは、骨組みが軽天の場合なら軽天屋さんだし、木造なら大工さんが張ります。この写真と校舎や寮と言う施設だったことから推察すると、建物はたぶん非木造建物だったと思います。と言うことは壁のボードを張った軽天屋さんが、ゴミを片付けることを面倒がり、こんなことになったのかもしれませんね。ま、だからと言って現場監督だって一人で見ていたわけでは無く、複数名で担当していたと思うので、「見逃しました、だから私は悪くない」なんてことにはなりません。あくまでも元請である前田建設の責任です。

そう言えば何年か前にも住宅メーカーの積水ハウスが、壁の中に木片や石膏ボートのゴミを詰め込んでいたという事件がありました。たしか積水ハウスには、家宅捜索が入ったと記憶しています。なんでほんの少しの手間を面倒臭がり、「どうせバレないだろう」という感覚で、こんなことをするのか理解できません。「誰も見ていなくもお天道様が見ている」とか「悪いことをすると罰が当たる」という感覚は無いのでしょうか?

どうせ壁の中に何かを詰め込むのならば、グラスウールとか発泡ウレタンとか、セルロースとかを入れれば良いのに。その時には部分的に入れると問題があるので、家中の壁と言う壁全てに入れれば、後年、施主がリフォームをしようと壁を剥した際に、「あら、あの会社は意外と良い仕事をしていたのね」なんて見直されるかもしれません。コッソリと何かを行う場合には善行で、お願いします。

そう言えば昔、建物の施主検査の際に、施主のおじいちゃんに「天井裏を見るから脚立を持ってこい」と、言われたことがあります。見ようとした部屋の天井の高さは約4.0m。勿論、そんな高さの脚立など用意していなかったので、そのことを告げ、ちなみに「なんで天井裏が見たいのですか?」と、尋ねたところ「昔は天井裏にゴミや残材を、置いたままにしといたもんじゃ」とのこと。ちなみにそのおじいちゃん、若い頃は電気屋さんだったそうです。

そのおじいちゃんが若かった頃の現場では、そんなことがあったのもしれませんが、私は今まで一度もそんな現場を見たことがありません。ある意味、おじいちゃんが電気工事をしていた現場が、如何に行儀が悪かったかを露呈しただけのことでした。