「お願い」と言う名の「命令」

明日の6月1日から6月20日までの間、ここ小田原市も「まん延防止等重点措置区域」の対象となり、様々な店舗の営業に関して規制を受けるようです。基準を満たした協力店舗には、一定の補助金が給付されるようですが、迅速な申請と給付手続きが行われると良いのですが。

新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金(第11弾)について

私のような仕事には関係ない話ですが、周辺の店舗の様子を見ていても大変さが分かります。給付金で損失分が賄えるとは思いませんが、それでも頂けないよりはマシと言うものでしょう。時短営業や感染予防対策は、行政が思っている以上に大変だと思うし、落ち込む収益は行政側には理解できないと思います。

そんななか、止むに止まれず時短営業を拒否した大阪の飲食店に、府知事は罰則を与えると発表したようですね。個別の事情があるとは思いますが、それを踏まえても店舗の言い分は分かるし、知事の気持ちも分かります。なんかモヤモヤする報道ですね。そもそも「命令」ではなく「お願い」なのですよね? で、そのお願いに対して「協力できない」と答えたら、それには罰則を与えるってことですか。つまり「命令」という法律的な抑制は出来ないが、協力に従わない者に対しては、法律や条例に基づいて罰を与えるということでしょ? だったら最初からすべての店に対して「要請=お願い」ではなく「命令」とすればいいのに? と、思ってしまいます。

きっと不勉強な私には分からない難しいことがあるのでしょうが、一般の人はその差に違和感を覚えるし、地域や個別の事情には一切考慮しない冷徹な対応にも憤りを覚えます。だって自分たちは歓送迎会を催して飲んで食べて、クラスター起こしてましたよね? あれたしか大阪でしたよね。そんな人たちに怒られても、どの口が言う? って感じになるでしょ。いくらなんでも酷ってもんですよ。

英語でお願いは 「Please」、命令は 「order」。その差は誰に対してもハッキリ伝わりますが、日本語の場合には「心情を汲み取って考えて動きましょう」と言う見えない接頭語が付いているので難しいですね。