小田原市立病院は神奈川県西部エリアで唯一、コロナ禍の重症者患者を受け入れている病院です。しかもその重症者患者の大半は、神奈川県東部から搬送されていると言われています。東部エリアに重症者が多く、その受け入れ先の確保に苦慮しているのでしょう。そんな小田原市立病院の現状に関して、小田原市長が定例会見で「コロナ専用病床は100%を超える状況が続き、医療体制が逼迫している」と、話したようです。
以前から医療体制が逼迫しているとは言われていましたが、現在は病院の建て替え計画も進行中で、すぐ隣に建っていた看護士宿舎の解体工事が進んでいます。あの看護士宿舎に住んでいた多くの看護士さんたちは、一体どこに引っ越されたのか? と、ボンヤリと考えていました。なぜって看護士宿舎が病院の隣に建っているということは、激務の看護士さんたちにとっては良い点だと思っていたから。
話が飛びましたが、気になったのは「100%を超える状況が続いており」の点。100%を超える状況って、どんな状況なのでしょうか? 常識的に考えれば、受け入れ要請が入っても、既に満床だから受け入れられないと断る状態だと想像したのですが、記事には「30床しかない病床に、30人を超える入院患者が居る」と、書かれています。それって専用病床以外のベッドを、コロナ禍の重症者受け入れ用に使用しているという意味ですよね。だから100%を超える―と言うことなのだとしたら、それはもう医療崩壊なのでは? と、思ってしまいます。
医療業界における「医療崩壊」の定義は知りませんが、医療行為が必要な患者さんはコロナ禍の患者さんだけではありません。そのほか多くの医療行為が必要な患者さんたちの入院用ベッドが削られ、コロナ禍患者さん用として提供されている状態って、かなり危機的な状況を想像するのですが、院内はどんなことになっているのでしょう。コロナ患者に対応する医療関係者にとっても、それ以外の病気の方に対応する医療関係者の方にとっても、すでに戦場のような状況なのではないかと想像してしまいます。
そんな状況の中で奮闘される医療従事者の皆さんに対して、私たちが出来ることはたった一つだけ、コロナ禍に感染しない生活と行動を心掛ける――、それしか思い浮かびません。
ここ数日、「次の総理は菅さん以外で誰が良い?」みたいな報道を目にしますが、菅さん意外を求める理由として、「菅さんの言葉は国民の耳には届かない」ということがあるようです。これってコロナ感染者の増加を抑えるために不要不急の外出を控え、自粛する行動を取るように、ってことに対するメッセージを指しているようですが、それを言われなければ、まだ自分の行動を律することが出来ないのでしょうか? って、逆に思ってしまいます。
医師・看護師・各専門技師や薬剤師と言った職業に従事している知り合いの方々が居ます。そんな身近な医療従事者の方のためにも、自分が感染しないような行動を取ることを、あらためて肝に銘じます。