小田原の御近所、山北町で新築予定の山北町体育館の着工が、ウッドショックの影響から約2年、遅れると発表されました。計画地には1959年に建てられた古い体育館がありましたが、これはすでに解体されています。そこに規模を縮小した体育館を建て直す計画だったのですが、ウッドショックと呼ばれる木材の高騰をはじめとした各種建設資材の価格高騰により、予算が合わなくなったものと思われます。敷地は既に更地の状態なので、しばらくは無料駐車時用として開放するとのこと。着工時期を遅らせて、2025年までズレ込む予定と報道されています。
「ウッドショック」影響 神奈川・山北の体育館建て替え見送り 大野山の観光客向けに駐車場として暫定利用
大変ですね……。コロナ禍は災害であり、それに影響を受けたウッドショック・アイアンショックをはじめとした各種建設資材の高騰って、誰のせいでもないわけですからね。町の人たちにとっては、大切な屋内運動施設なのでしょうから、一日も早く建て直して欲しいと願われていると思いますが、ただ着工時期を待つだけで予定していた元の価格まで値段が下がるのかは、正直言えば少し難しいと思います。一度上がってしまった値段は、そう簡単には元の値段まで下がったりしませんからね。
建設資材の値段が上がった場合、建物規模が大きくなるほどその金額差が大きくなりなりますが、その大きく開いてしまった金額差を修正することって容易ではありません。今回の話は山北町の公共施設なので、話題として取り上げられていますが、一般の住宅規模でも同様の問題はたくさん起きていると思いますが、それが話題にならないだけだと思います。
値上がりした資材の価格が下がることを数年待つことで対応することが出来るのなら、いっそ設計を一から見直してしまうことも一つの選択肢かと思うのですが、それもなかなか難しいのでしょうね。今後の展開を見守りたいです。来週、山北町に仕事で行きます。