第六次エネルギー基本計画は何処へ

今年は早々に梅雨明けしてしまいましたね。熱海に住んでいた子供の頃、7月15日・16日に催される夏祭りの頃はまだ梅雨明けしておらず、たいていはどちらか一日が雨だった記憶があります。そういう意味では、今年は圧倒的に早い梅雨明けです。そして猛暑あるいは酷暑。相変わらす「節電節電」と、政府は騒いでいますが本当におかしな話です。

経産省は2021年10月 閣議決定されたエネルギー問題に対する指針を、以下の様にまとめて広報しています。その中の一部を抜粋してみました。原文はリンク先で読むことが出来ます。

第六次エネルギー基本計画 PDFデータ

■電力部門に求められる取り組み■ 様々な経済活動のうち、電力部門においては、再生可能エネルギーや原子力といった実用段階にある脱炭素電源が存在するため、これらの電源を用いて着実に脱炭素化を実現することが求められる。2050年カーボンニュートラルが実現した社会では、産業・業務・家庭・運輸部門における電化の進展により、電力需要が一定程度増加することが予想される。この電力需要に対応するためにも、全ての電力需要を100%単一種類のエネルギー源で賄うことは困難であり、現時点で実用段階にある脱炭素技術に限らず、水素・アンモニア発電やCCUSによる炭素貯蔵・再利用を前提とした火力発電といったイノベーションを必要とする新たな選択肢を追求していくことが必要となる。

私の読解力に大きな問題が無ければ、基本計画には「再エネや原子力を利用した電源を活用し、今後増加する電力需要に対応します。さらに言えば必要な電力を一つの種類で賄うことは無理なので、様々な技術や電力源を駆使して頑張ります」と、書いてあるように読めます。 

これを2021年に話し合っているのもどうかと思いますが、話し合った結果を反映し運用することもせずに、「電気が無いから節電しましょう」と、広報するのは、どういうことなのでしょうか。政府が行うべきは意味のないポイント制度で節電に協力させることではなく、安定した電力供給体制や施設を確保確立することであり、その上で「さぁ国民の皆さん、私たちが付いているので一生懸命に働き、国力を高めましょう」と、意識を高揚させることだと思います。そこは全く触れずに来月からは電気代を約30%上げると言うのですから、開いた口が塞がらないと言うかなんというか。少しは真面目に仕事しろよな~日本政府。