『流浪の月』凪良ゆう 著

学校からの帰り道、家に帰るのが嫌で、公園のベンチに一人座っていた9歳の女の子・更紗。雨が降り始めたのに帰ることも出来ず、その場にじっと座り続ける更紗に、傘を差しかけた大学生・文。「家に帰らないの」「帰りたくない」「うちくる」と言われ、更紗は文の部屋へ着いて行き、そのまま家に居ついてしまう。気が付けば二人の奇妙な同居生活は二ヶ月という時間が経ち、世間では女児誘拐事件と大きな騒ぎになってた。ある日、更紗が動物園に行きたいと文にせがみ、二人は混雑する動物園へと出掛けて行きます。そして動物園の人混みの中で、二人は「誘拐犯と拉致されて行方不明になっている女の子がいる」と見付けられ、警察に通報されます。更紗は警察に保護、文は逮捕され二人の奇妙な関係は終わりを迎えます。それから15年の月日が流れ、互いに別々の生活を過ごしていた二人が偶然に出会ってしまいます。文は小児性愛者の誘拐犯とレッテルを張られ、更紗は二か月間、拉致監禁された可哀想な被害者と言う烙印を押され、その過去を隠すように別々に暮らしている二人。偶然の再開が、二人の関係性を変えてしまうのか―。2020年の本屋大賞受賞作。

某アイドル・グループのメンバーが、本書を繰り返し4度読んだと話していました。それを聞いた別のメンバーが、私も今読んでいると話していました。その話を聞いて、直ぐにポチッとした一冊です。ミステリではありません。また今年、映画化されたとも聞きました。原作を読み終えたので、サブスクで観ようと思います。私、読んでから観る派なので。

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