こんなに堂々とした違法建築がなぜ

現職の国会議員が、地元である千葉県若葉区内に、長年にわたり違法に選挙事務所を建てていたそうな。建てられていたのは市街化調整区域内。建物は写真から推測するにプレハブ造の二階建て、面積にして3間×4間で24坪前後ってところですか。2013年頃にはすでに建てられていたということから、違法な状態を10年間続けていたということ。で、面白いのは某メディアがその状況を見つけ、所管である千葉県に問い合わせると「おそらくアウトでしょうね」と、すっとぼけた回答をしたというから笑ってしまう。いや、ここは笑うところではないのか……。

おそらくじゃなくて、100パーアウトですから!残念! と、ギター小脇に抱えて叫ぶような話。これ民間人がやっていたら、直ぐに大変なことになる案件です。記事にも書かれていますが、そもそも調整区域は原則、建物を建てられない地域です。(※原則ですから例外的な措置はあります)ですからその地域内に建物を建てるとなると、市街化区域に建てるよりも大変な手続きが必要となります。その手続きを経て、ようやく確認申請の手続きへと移ることができます。
しかも選挙事務所ですから水も飲めば、トイレにも行くでしょう。もちろん、電気もガスも必要なはず。それらインフラを整備するには、確認申請の手続きが取られた合法な建物であることが前提となりますが、それらが一切ない状態で整備出来ていることがまた不思議。どうやって水道局に水道メーターを貰ったのか。プロパンガスは?電気は?下水道あるいは浄化槽の放流先は?
これだけ不思議な状態が10年続いていたとすれば、所管である行政が把握していない筈がないと思います。と言うことは、ひょっとして把握していたけど放置していたってことですか?相手が国会議員だから? と、邪推されても仕方ないと思います。また建物を建てると固定資産税が掛かります。それらも当然支払われていなかったでしょう。と言うことは、都市計画法・建築基準法違反の上に、脱税をしていたということなのでしょうか。
国会議員だから何をしても許される。一般市民は、どんなに些細なことでも許されない。法律って、運用が曖昧なものなのですね。