家を構えたいと、ご相談いただきました御依頼者様に同行し、土地二軒と中古住宅二軒の内見に同行してきました。土地と中古住宅の両方を見たのは、予算的な問題も頭の片隅に有ったためで、理想は土地を購入してそこに思い描く家を建てることですが、現実的な問題も含めて両方を見て来たというわけです。
土地を探す場合でも、中古住宅を購入する場合でも同じで、ご予算・環境・広さや通勤・通学へのアクセスと言った具合に、様々な希望条件が出てきます。そして大抵の場合、それらの条件すべてをクリアする物件に巡り合うことは稀です。ここで断定してしまうと夢も希望も無くなってしまいますが、条件が多ければ多いほど、全てを適えることが難しいことは事実です。
そもそも想い描いている前提条件が、そのご家族の総意では無いと考えているからです。大抵の場合、家族の中で家に対する思いの強い人の希望が、条件全ての下敷きとなります。その上に他の希望が積み重なり、結果的に希望条件が膨らんでしまいます。そしてその全てを適えてくれる物件を追い求めるあまり、気が付くとゴールが見えなくなってしまい、自分たちが何を探しているのかが分からなくなってしまうことがあるからです。こうなるともう自分たちだけで、その迷宮から抜け出すことは難しくなります。客観的に意見を言える人が、何らかのサポートや背中を押すことで、狭くなっていた視野が広げる必要があります。
もし今、土地や家を探している方で、長い時間を費やして探しているけど思う物件が見付からないという方は、一度頭の中を整理しては如何でしょう。他えば希望条件を整理し、優先順を付けてみる。今までは親だけで話していた内容に子供も参加させ、視点や希望を再考する。出来れば数多い希望条件を、絶対にこれだけは譲れない3つぐらいに絞り込んでみる。本当に3つに絞り込むことが出来なかった場合でも、あれこれと話し合うことで大切なことが何か? それが見えてくるかもしれません。本当に大切なことって、意外と少ないのかもしれませんからね。