築50年ほど経つ住宅のリフォーム計画が進行中。
計画に先立ち、建物の間取りを把握すべく、現存する図面をお借りして、剥ぎ合わせるように既存建物の図面を作図している。……が! これが難解で読み取ることが難しい。難しい理由は様々ある。
まず全体像を把握できる図面が無い。1965年に新築されて以降、何度かの増改築が施されているが、その都度の改修部位を示す図面が個別に少しずつあるだけで、一枚の図面で建物全体を把握できるものが無い。
次に、建物の構造が鉄骨造ということ。さらに柱が丸柱。その鉄骨の骨組みを軸にして、木軸で内外壁を構成しているのだが、芯がズレズレの上、その芯ズレ寸法の記載がない。もうこうなると、感で書くしかない。
さらに建物の平面は直角ではなく、くの字型に折れ曲がっている。勿論、その曲がっている角度の記載はない。ただ通り芯寸法が書かれているだけ。そして極め付けには、図面化されていない増改築部がある。
本来ならば現地をスケールで測り図面化するのだが、一からその作業で建物を把握するには、あまりにも複雑で広い。だから出来る限り資料を基に図面化しておき、それを補足する形で現調しようと考えたのだが、これが予想外に手強かったということ。だって丸柱を中心に、1階では外側に外壁があり、2階では内側に外壁がある。これ、どういうこと? デザインならば斬新すぎる。とまぁ、そんなこんなで大変ですが、なんだか楽しい。
家の図面や資料は、出来る限り一つにまとめ、保存しておいて下さいね。
いつか、きっと役に立ちますから。