Essay 30 弱り目に祟り目

物事は、一つトラブルが起こると次々に予期せぬ事が起きますねぇ~。まるで、この時を待っていたとばかりに、繋がってやって来る。そして、そんな時は絶対に、何をやっても上手く行かない。

デートの約束は「ドタキャン」されるし、憂さ晴らしに飲みに行っても「お目当ての女性」は休んでいるし、
パソコンはフリーズの嵐だし。そう言う時って、何もかもが嫌になってしまうんですよね~。




この頃、設計と言うのは「つまらない仕事じゃないか?」という気がしてしょうがない。



今の時代、家を建てようとすると住宅展示場をはしごするか、建築条件付の土地を不動産屋から買う事が多いでしょ?つまり、家は「買うもの」で「建てるもの」と、考えるような人種は絶滅したのかもしれない・・・と、まで思ってしまう。



その少ない施主の中から、偶然にも私を選んでくれた方だって設計料の話しで、必ずごねる。設計すると言う行為は、タダだと思っているようで・・・。

そりゃあ~、確かに製図用紙なんか1枚1円程度でしょうけど、だからと言って100枚図面書いて「はい100円」なんて言われたら、首くくるしかないでしょ~?(笑)



不動産屋さんの仲介手数料は、3%でも仕方ないと払うのに、設計料はこちらの提示金額を認めない。「10%を8%に、いや5%に」と、まるでバナナの叩き売り。しっかりした根拠で、見積もり金額を提示しているのに、適当にダンピングを要求してくる。何を根拠に値引きを交渉してくるんでしょうね~?


今日も新聞のチラシに「無料で間取り図を書きます」なんて書かれてた、住宅会社の広告が出ていた。あれを見ると「ハハーン、間取り図・設計図って言うのは、こんな程度なんだな」なんて思っちゃうんでしょうねぇ~?



住宅展示場に行くと、若いお姉ちゃんがCADでササッーと、間取り図を書いてくれる事を知っている人にとっては、たとえ1円でもお金を払う事は、損をした気分になってしまうのでしょう。それじゃあ、こっちはやってられない!設計ってそんなもんか・・・・・?



住宅メーカーと言うのは、建物を売っている会社で「設計力」を売っている会社じゃないのです。当然、簡単な図面しか書かないが、それでもその費用は、建物の金額にチャンと含まれていることが、どうしてわからないんだろう?



住宅展示場の土地・建物の維持費や管理費、テレビや新聞の広告料、営業マンを始めとする社員の給料、一体何処から出てると思います?当然、一棟一棟の建物の中に、盛り込まれているに決まってるでしょ~。と、言うことは それを全部を抜いたら、建物本体は一体いくらで出来あがってるんですか?



こんな程度でしか、「設計」すると言う行為が見られてないならば、いっそ設計なんか止めてしまうのも手かもしれない。20年近く設計をやっているが、最近だんだん馬鹿らしくなってきた。そんな気持ちを煽るかのように、嫌な事は重なる・・・。
(また、フリーズした・・・・・ このコラム一体何回書き直した事か・・・?)



もう嫌だ!何もかも嫌になる!そして、自分のことが一番嫌になる。

出来る事ならリセットボタンを押したいー!
どこまで、何までリセットされるのかわからないが、リセットボタンを押したい~~!

あっ!またフリーズした・・・。