さてさて、長くなりましたが、いよいよ注意事項の完結編です。と言っても、ここに書いてある事さえ気をつければ、それで絶対大丈夫などと言うほど甘くはありません。その事だけは、お忘れなく。ただ、どんなポイントに注意を払えば良いのかと言う、目安にはなると思います。では、続きをどうぞ。
■しっかりと想像しよう
建物の出来あがりの状態や、自分達の生活する姿を、判らないなりにも想像してみて下さい。その中から、大切なものとそうでない物の見極めが出来るかもしれません。
■しっかりと話しましょう
間取りの希望・質問・工事中の疑問やお金の事など、口篭もっていてはいけません。何度も言いますが、主役はあくまでも「施主本人」なのです。誰に遠慮することも、気兼ねする事もありません。心にしこりを残さないようにして下さい。(別に喧嘩腰になれと言っている訳ではありません)
■棄てましょう!
間違った固定観念や、世間の常識など一度棄てて下さい。世間の常識よりも、「あなた方ご家族の常識」を一番に考えるべきです。ついでに、いらない物も棄てましょう。引越しの時がチャンスですから。
■収納スペースを一番に考えない
収納スペースを、一番に考えられる方が居ますが、それは間違いです。確かに大切な場所ではありますが、いらない物をドンドン取っておけば、家1軒分の収納スペースがあっても足りません。違いますか?
■引渡し時の検査は慎重に
私のような設計事務所が設計した場合、引渡しまでの検査は最低3回あります。まず施工者の検査。そして、設計事務所の検査。最後に施主の検査となるのです。それぞれに是正事項があった場合は、それをクリアしてから、次の検査に掛かるのが常識です。ハウスメーカーの場合は、こうは行きません。施主自身が全てだからです。
■引渡し時に、次回の検査の約束をしましょう
一年点検の約束や、緊急時の連絡先をキチンと確認するぐらいのことはしておきましょう。後日、電話したら担当の営業マンが退社していて、対応が悪かった事例もあるのです。
■仕上げよりも骨組みが全て
壁紙が貼られ、ペンキが塗られ完成が近くなると嬉しい物ですが、本当はそんな事より「骨組み」が全てなんです。仕上げてしまえば、下地は見えなくなってしまいます。どこを入念に、気にするのか理解して下さい。
■チリも積もれば、工事費増える
電気のコンセントを1ヶ所増やすだけなら、数千円の増額で済みます。ですが、その調子でいろんな箇所に少しずつ増額箇所が増えれば、全体の金額は馬鹿に出来なくなってしまいます。良く考えましょう。
■困った時の設計事務所
予算が少ない・土地が狭い・崖になっている等の困った時ほど、設計事務所の方が力になってくれるはずです。
■後悔先に立たず
どんなに考え抜いた「家造り」への構想でも、最初の出会いを間違えたら全てパァです。ここに書いた事全て、何の意味もありません。あなたは「失敗して後悔する側ですか、それとも楽しい人生を過ごす側ですか?」それを決めるのは、「あなた自身」だと言う事を、お忘れないように。
□最後に
どうぞ、後悔しない「家造り」をして下さい。
以上、簡単ですがアドバイスの一部として・・・。