Essay 69  町営住宅の怪

茨城県、富加町の町営団地の奇怪な現象に関して、建築の専門家や心霊現象の専門家?(これ認知されてるのかなぁ?)が独自の調査をしているのだが、いずれも原因の究明には至らないらしい。
(12.10.21現在)


謎が謎呼ぶ殺人事件・・・じゃなかった!怪奇現象。う~~~ん、待っていたぞ!こういう事件を!当の団地に住まわれる方には、大変申し訳ないですが勝手に推理させて頂きます。(お気に触ったらごめんなさい・・・先に誤っちゃいます) まず、何処から考えよう・・・。なにぶんにも情報不足なため、現象から羅列し整理してみましょう。


【現象の羅列】(多分にワイドショーとニュースからの情報ですが・・・)
・壁に掛けてあるコルクボードが飛ぶように外れる
・皿が食器戸棚から飛び出すように宙を飛ぶ
・誰もいない部屋の中で無気味な音が聞こえる
・茶碗が考えられないような割れ方をする
・電源の入っていないドライヤーが勝手に作動する
・カーテンがいつのまにか開く
・玄関のノブをガシャガシャと回す音がする
・白い人影を感じた
・ベランダから日常的に変な音がする


と言ったところでしょう。さて、これはどんな原因なのでしょう?早稲田大学の大槻教授も言っていた考え方も含め、原因と思われるものを挙げてみましょう。


【原因の考察】
・低周波による振動や共鳴が起こす現象
・瞬間的な電磁波が起こす現象
・建築部材の熱膨張・収縮が起こす現象
・建物本体の熱膨張・収縮が起こす現象
・地下に空洞やイレギュラーな空間が存在する影響
・上記科学的な現象が及ぼす心理的恐怖による2次的錯覚
・上記科学的な現象に便乗した過剰な現象報告
・その他一般的には考えられない超常現象


と言ったところでしょうね・・・。ベランダや建物全体から聞こえる「ガッ!コーン!」と言う慢性音は、建築材料の熱膨張が原因だと考えられます。温められた金属や木材の熱伝導率の違いから来る、膨張収縮時間のタイムラグから来るものでしょう。例えば住戸境の隔壁や雨樋、洗濯物を干す為の金具や、非常用ハッチの固定方法を確認する必要があると思います。


カーテンや食器に関しては、低周波が原因と言えるかもしれません。ドライヤーは電磁波の影響とも考えられます。白い影を見たような気がするというのは、心理的に追い詰められている状態での「錯覚」と言えなくもありませんし、ドアノブを回す音も悪戯の延長だと言えなくもありません。ただ・・・それにしては、なぜ「この建物」だけが?と考えてしまいます。


個人的な考えとしては、建築材料の熱膨張や低周波・固体伝播音・電磁波などの影響があり、前に自殺した人がいるという噂から心理的に不安を煽られたのではないかと思うのです。それが証拠に、24所帯全部が異常現象を報告している訳では無いようです。つまり「集団催眠」的な効果が、働いているのでは無いかと考えます。


誤解の無いように言っておきますが、「住民が嘘を付いている」と言っているわけでは有りません。殆どの現象は事実として、確認されたのだと思います。ただ、その事実が、多分に増幅された形で「超常現象の恐怖」に直結しすぎている点が、「集団催眠状態なのでは?」と言っているのです。


私だって夜中に、不信な音が続けば怖いです。例えそれが「建築材料の熱膨張・収縮音」だと判っても、ドキッ!とするのは間違い有りません。ましてや日常的にその音が続けば「不快音」が「恐怖」に繋がることも判ります。だからこそ一日も早い原因解明と、その対応策を講じて欲しいと願っているのです。


ただ、電磁波や低周波音の発生源が判りません。工場や高速道路と言った物も、見当たらなかったような気がします。


唯一考えられるのは「フラッターエコー現象」と、その増幅装置が有るのではと言うことです。フラッターエコーとは・・・・・東照宮の「鳴き竜」のような物だと思ってください。手を叩くと、天井近くにある木彫りの竜が反響して鳴く、あれです。あの建物はPC構造か、あるいはRC構造だと思います。建物の間に階段室を設け、その縦空間は吹き抜け状になっていました。あの空間が低周波あるいは、反響による高周波を発生させている可能性が無いとは言い切れません。この辺りの偶然の産物が生み出した「怪奇現象」を判明させるには、フレキシブルな発想や対処が絶対に必要なのだと思います。

間違えても「住民不安」を煽るように、如何わしい祈祷師や霊媒師が、呼ばれてもいないのに、そこに塩を撒き奇妙な声をあげ、印を結ぶような真似は止めて欲しいです。そんな輩は、パフォーマンスの場としか見ていないでしょう。

建物には、小さなお子さんも住んでいます。お願いですから、インチキ祈祷師の皆さん、アンタラの商売の場としてポーズを付けるのは止めてください。その行為が住民の不安を掻き立てるだけだと言うことを、理解してあげてください。


一日も早い原因究明を、行政は全力でするべきだと思います。ひょっとすると、これもある意味での「欠陥建物」なのかもしれませんからね・・・・・。勿論、意図したものではないと言うことは、付け加えておきます。